耳鳴りは成人の10人に1～2人が苦しむ症状！その主な原因とは？

耳鳴りは、多くの人が苦しんでいると言われています。

「成人の15パーセントは耳鳴りを感じている」という話もありますし、10人のうち1人から2人が耳鳴りで困っていたり、つらい気持ちを味わっていたりするのです。

そんな耳鳴りを治療する方法は、まずは原因をつきとめるしかありません。

耳鳴りになる原因とされる病気はさまざまです。

そのもととなっている病気を知り、治療をすることから始めましょう。

耳鳴りって何？

耳鳴りは、周囲の音の有無に拘わらず、耳の中で音が聞こえる症状です。

大抵の場合には、夜中にその症状が強まるとされています。

その原因には病気があることもありますが、ストレスや疲れなどが大きく関係していることもあります。その日に興奮するような出来事があった時にも耳鳴りを感じやすいでしょう。

耳鳴りは、人によって聞こえることも違います。

低音のこともあれば、高音のこともあります。また、片方の耳だけにその症状が現れることもあれば、片方の耳だけに現れることもあるそうです。

なお、たまに「キーン」という高音の耳鳴りがするという場合には、単なる緊張だそうです。ただし、あまりに頻繁に感じるのならば検査をおすすめします。

耳鳴りの原因①　内耳の障害による耳鳴り

よく知られているのは「メニエール病」と「突発性難聴」、「中耳炎」などです。

メニエール病は、理由もないのに急にめまいに襲われ、耳鳴りや難聴に苦しめられる病気です。40代を中心とした働き盛りの人がなりやすく、その原因は内耳に水ぶくれができてしまうことと言われています。

「聞こえにくくなる」「耳に閉塞感がある」「音が響くような感じがする」という症状が出やすいでしょう。

突発性難聴は、原因がわからないことが特徴です。

まったく聞こえなくなってしまう人もいれば、「聞こえにくい」程度の人もいます。耳鳴りが伴うこともあるでしょう。

突発性難聴は、早い段階で治療に取り組めば症状が改善、もしくは完全治癒する病気です。

それに比べて、中耳炎は一般的な病気です。

中耳に炎症ができることでなる病気ですが、まず「強い痛み」が伴います。

痛みが強いため、耳鳴りに気付きにくい患者さんも多いそうです。

耳鳴りの原因②　前庭神経障害による耳鳴り

前庭神経とは、三半規管や耳石器から伝わってきた情報を中枢に伝えるためのものです。

この前庭神経が炎症を起こすと、激しいめまいが起きるとされています。

しかし、この症状では耳鳴りは起きないと言われています。

ただし、この前庭神経に腫瘍ができると、難聴や耳鳴りが起きたり、まっすぐ歩けなくなったりすることがあるでしょう。

耳鳴りの原因③　心因性の耳鳴り

心因性の耳鳴りは、耳に何にも原因がないのに聞こえにくくなるという症状が有名です。そのため、本人の意識と、聴力検査の結果に大きな差が生まれることがあるそうです。

耳鳴りや難聴はそもそも、心因性の要素が強いものとされています。

特に耳鳴りは、ストレスや心の疲れによって大きくなることもあれば、小さくなることもあるそうです。

リラックスしていると小さくなり、イライラが募ると大きくなるというわけです。

このような耳鳴りに苦しんでいる人は、ストレスをためない生活をすることが大切ともされています。

耳鳴りの原因④　それ以外の耳鳴りの原因

上記の病気以外にも、耳鳴りの原因となりうるものがあります。

たとえば、「耳管狭窄症（じかんきょうさくしょう）」です。これは耳管が狭くなってしまい、空気が通りにくくなってしまうというものです。

この病気は、耳がふさがったような感覚がつきものです。

「聞こえにくい」「音がこもって聞こえる」という症状も出るでしょう。

また、「脳腫瘍」「高血圧」でも耳鳴りが起こることがありますので、成人病の疑いがある人はそちらの検査を行ってみてもいいでしょう。

まとめ

耳鳴りは脳や耳の病気が原因でなることもあれば、ストレスのせいで出ることもある症状です。

こういった耳鳴りの症状は、自然治癒できるようなものではありません。

できるだけ早く病院にかかることで、よりスムーズに症状を改善することができるでしょう。

耳鳴りが続くようであり、さらに「めまいがする」「耳が詰まったような感じがする」「まっすぐ歩きにくい」「音が聞き取りにくい」という症状も重なったのならば、一刻も早く病院に足を運ぶようにしましょう。