耳鳴りでお悩みの方へ！治療をはじめる前に知っておくべきこととは？

耳鳴りのなかには、自然にすぐ聞こえなくなってしまうものもあれば、ずっとその症状に悩まされるようなタイプの耳鳴りもあります。

ただし、自然に治るか治らないかの区別は患者が簡単にできるようなものではありません。

そのため、軽く考えていて病院にも行かず、治療も受けることのないまま耳鳴りを放置していたら、聴力自体に影響が出てしまうかもしれません。

まずは病院に行き、きちんと検査を受けることが大事です。

なお、「突然耳鳴りに苦しめられるようになった」「同時に激しいめまいが起こる」「耳鳴りが繰り返し起こり、なかなか良くならない」「激しい耳鳴りと頭痛が同時に起こる」といった症状が起きる場合には、一刻も早く検査・治療を受けたほうがいいとされています。

適切な治療をするなら、耳鳴りの原因を検査する必要がある

耳鳴りの治療を受ける前には、まず原因を探る必要があります。

そのためにも、検査は欠かせません。

耳鳴りの検査には、原因を調べるための検査もありますが、耳鳴りの“性質”を調べるための検査もあります。

原因を調べるための検査は一般的な検査に加えて、聴力検査、場合によってはエックス線検査を行うこともあります。

耳鳴りの性質を調べるための検査では、耳鳴りの大きさや音のタイプを調べます。

「キーン」という高音の耳鳴りなのか、「ジージー」「ボワンボワン」というような低温の耳鳴りなのかを調べるのです。

耳鳴りの検査には、実は特別な機械を使用しないとされています。

ですから、特に難しい検査ではなく、どこの耳鼻科でも受けることが容易と言われています。耳鳴りがひどい方は、気負わずにまずは検査を受けてみてはいかがでしょうか。

耳鳴りの治療を行っても、完全に治癒しない可能性があると理解しておこう

耳鳴りの治療をする際に、「完全に耳鳴りを取り除きたい」「耳の異常がない元の状態に戻りたい」と考える患者さんがほとんどでしょう。

しかし、もしかしたらその治療法や医師の言葉に満足できないこともあるかもしれません。

耳鳴りは加齢のせいで起こることもありますし、完全に治療できないこともあるのです。

最近では研究も進み、耳鳴りを治療するにあたって2種類に分けるという考え方も出てきました。突発性難聴やメニエール病のように急に耳鳴りが出てきた「急性」のものと、その急性の耳鳴りが3ヵ月以上続いている「慢性」のものです。

急性の耳鳴りは、原因となっている病気の治療をすれば聴力自体は回復することもあります。ただし、耳鳴りが残ってしまい、消えないこともあるのです。

慢性の耳鳴りについては、治療が難しいとも言われています。完全に耳鳴りがない状態にするのは不可能という声もあります。

慢性的な耳鳴りを軽減するためにはどうしたらいいのか？

こういった慢性の耳鳴りを抱えている方への治療として考えられるのは、まず耳鳴りの苦痛を軽減するというものです。

耳鳴りが不快でつらい、気持ちが落ち込んでしまうという人のためには、精神安定剤を処方することもあります。眠りにくいという人のためには、入眠剤が処方されることもあるでしょう。

また、耳鳴りをあまり気にしないような状態に患者さんを持っていくという心理療法も存在します。

耳鳴りの治療をする時には、信頼できる医師を選ぼう

耳鳴りの治療をする時に、大事なのは信頼できる医師を選ぶことです。

「この医師はどうにも信用できない」という病院には通ってはいけません。

また、耳鳴りが全然良くならないという場合にも、おかしいと思ったら病院を変えるのも大事です。

ただし、あまりに慢性的に耳鳴りが続いている場合には、耳鳴りが改善しないケースもあります。医師の話をきちんと聞き、診断に耳を傾けましょう。

また、医師だけが病気を治すという考えは間違いです。

耳鳴りを治療する場合には、患者さん本人の前向きな気持ちも必要です。

「早く耳鳴りを改善しよう」という気持ちを持ち、体に悪い生活習慣などは改めましょう。

まとめ

耳鳴りの治療をスムーズに始めるには、まずは検査を受けて原因を突き止めることが必要です。

ただし、数ヵ月我慢した後の耳鳴りの場合には、治療がうまくいかないこともあります。また、加齢による耳鳴りの場合には、治療を行ってもなかなか効果が出ないこともあるでしょう。

その場合には、信頼できる医師にかかり、長期的な治療に取り組む意識を持ちましょう。