激しいめまいと耳鳴り、難聴に苦しめられるメニエール病について

理由もわからないまま、激しいめまいと耳鳴り、難聴などに襲われる「メニエール病」。

このメニエール病は、内耳にできる水ぶくれが原因だとされています。耳鳴りよりもめまいを伴う病気として知られており、薬物治療などを通じて改善することが可能です。

アラフォーの人がかかりやすい病気とされていますが、高齢化社会の影響からか、年配の方がかかるのも珍しくない病気と言われるようになりました。めまいや耳鳴り以外にも、吐き気や頭痛、肩こりなどを伴うこともあります。

耳鳴りとめまいが特徴的なメニエール病の症状とは

メニエール病は、突発的なめまいが起こるのがもっとも大きな特徴です。

それに加えて、耳鳴りや難聴などの症状が出てきます。めまいがひどくなると耳鳴りや難聴もひどくなり、その後時間が経てば症状が軽くなっていきます。

ただし、失神するなどの症状は見られません。

耳鳴り以外にも、耳が詰まって聞こえたり、音が響いて聞こえたりすることがあります。

メニエール病は、最初の発作の段階ではあまりにめまいが大きく、吐き気やムカムカに気がとられてしまい、耳鳴りなどの症状に気付きにくいでしょう。

ですが、何度か発作を起こすうちに、耳鳴りや難聴が怒ることに気が付きます。

人によっては、めまいを起こしていないのに聞き取りにくい状態になったり、耳鳴りが起きたりすることもあります。

発作を繰り返すたびに、徐々に聴力が落ちていきますので、早く治療をすることも大切です。放置していると、聴力が失われてしまう可能性もあるでしょう。

聴力が失われると、めまいも起こらなくなってしまいます。

メニエール病の原因は「内耳にできる水ぶくれ」

メニエール病の原因は、内耳にできる水ぶくれとされています。内耳のなかに水ぶくれができてしまうと、めまいや耳鳴りが起きやすくなるのです。

ですが、これは患者が先に気付けるようなものではありませんので、「突然めまいに襲われた」と感じてしまうのです。

なお、内耳に水ぶくれがどうしてできるのかは、わかっていません。

なお、メニエール病の発作は、いつ起こるかわからないのが特徴です。

間隔も安定していませんので、毎日発作を起こす人もいれば、数年に一度発作を起こす人もいます。

半年以上薬物治療の効果が現れなかったら、手術が必要？

メニエール病の治療は、薬で行うことができます。

薬での治療によって、約80パーセントの患者さんが発作を起こさなくなります。

ただし、人によっては薬での治療は効果的ではないこともあるそうです。

薬を飲んでいるのに耳鳴りがとまらず、聴力が落ちたままだという人は、手術をする必要があるかもしれません。

そういう時には、外科手術を行います。

手術が成功すれば、耳鳴りやめまいも軽減、もしくは改善されることでしょう。

なお、メニエール病の手術を受けた人のうち、80～90パーセントの方がめまいの発作を起こさなくなるそうです。聴力に関しては、時期にもよりますが、早くに手術を行えば聴力の悪化を防ぐことができるでしょう。

また、耳鳴りも同様に軽くすることができます。手術を受けた人の約半数が、耳鳴りの症状が軽くなったと話しています。

なお、薬による治療と手術による治療、どちらを受けるかの基準はありません。

基本的には「半年以上薬物での治療を行っているが、効果が現れない」「急に聴力がダウンした」「めまいがひどく、日常生活を送れない」場合などに手術を行うそうです。

突発性難聴からメニエール病に“進化”することはない？

耳鳴りがする病気として知られている、突発性難聴とメニエール病。

この2つの病気について、混同している方もいらっしゃるようです。

しかし、この2つはまったく違う病気です。突発性難聴が進行してメニエール病になるようなことはないとされています。

ただし、どちらも前触れなく突然耳鳴りがする、めまいがする、聴力が落ちるなどの症状がありますので、患者さんがそれを見分けるのは難しいとも言われています。

どちらの病気にせよ、病院で早く治療を始める必要があるでしょう。

まとめ

メニエール病は、めまいと耳鳴りが突発的に現れる病気です。その原因は内耳における水ぶくれが原因とされていますが、なぜ水ぶくれができるのかは明らかになっていません。

内服薬で治療することもできますが、それでも治らなければ手術によって治療しなければいけません。早期の場合であれば、症状を改善することも可能です。

耳鳴りが起こる病気としても有名ですが、症状としては先にめまいが現れ、何度か発作に苦しむうちに耳鳴りや難聴が起きていることに気付くことが多いそうです。